ノーサンバランド(あるいはリスティノイス)の王。
ラモラックやパーシヴァルの父。
泉の傍に野営しつつ、道行く騎士に勝負を挑んでは容赦なく叩きのめすという、
豪放剛胆な御仁。
アーサーが、まだ国土統一をする前の頃、その乱暴者の騎士の話を知らされ、
成敗のために一人の騎士を派遣するも、彼はアッサリとやられてしまう。
ならばと自分がと、周囲の制止も聞かずに乗り込んだアーサー。
アーサーは奮戦するも、経験の差のなせる業か、
逆にぶちのめされてしまう(気絶させられる)。
ペリノアはトドメを刺そうとするのだが、駆けつけたマーリンの魔法で失神させられる。
両者とも意識を取り戻して後、アーサーが改めて名を名乗ると、
ペリノアは何故かアッサリとその配下になることを了承するのであった。
その後ペリノアは、アーサーの国土統一の戦いに参戦し、
オークニー国王ロットを討ち取るという、大きな手柄を立てる。
しかし、それを恨みに持った、ロットの息子であるガウェイン達に、
後に殺されている(とする話もある)。
ペリノアといえば、やはりアーサーにエクスカリバーを持たせるキッカケになった
という意味で、非常に重要な人物である。
ペリノアは最初のアーサーとの戦いの際、アーサーが持っていた剣を叩き折っている。
これは、アーサーが岩から引き抜いた"真の王にだけ抜ける"剣である。
剣を折られたアーサーは、マーリンの導きで湖に向かい、
そこに住む"貴婦人"からエクスカリバーを借り受けるのであった。
その他に有名なエピソードとしては、"唸る獣"がある。
これは、頭がヘビ、胴体は豹、尻はライオン、足は鹿、
更には吠え声が数十頭の猟犬が一斉に吠えているよう、という異形の怪物である。
ペリノアは、この怪物を探しているというのだが、何故というところは不明。
更にいえば、この怪物を見つけたのか、退治したのかも、
"アーサー王物語"の中では語られていない(はず)。
ちなみに、別の説では、純白の巨大な狼、とするものもある。