モーガン・ル・フェイ (Morgan le Fay)とも。
アーサーの異父姉。
父の死後、修道院に預けられ、そこで妖しげな魔術や知識を身に着け、
後にマーリンの弟子となった、ともされていたりする。
身分的には、某国の王妃とするものもある。
いずれにしろ、魔術に通じ、その力を使ってアーサーの前に立ち塞がって来る。
例えば、アーサーの持つ聖剣エクスカリバーは鞘とセットであり、
鞘を持っている限り敵に傷つけられることはないという力があったのだが、
モルガンはその鞘を盗み出して捨ててしまったりする。
他にも、とある国の姫の美しさを妬んで、
煮え滾る釜の中に閉じ込めてしまったりもする。
(ちなみに、この窮地をランスロットが掬ったため
、姫はランスロットに一目惚れ。
振り向いてもらうために魔法を使って無理やりランスロットを寝取り
、
ガラハッドを孕むのであった)
その一方で。
アーサーがモルドレッドとの戦いに傷つき倒れた際、
彼をアヴァロンへ導くために現れた三人の妖精の一人であった、ともされていたりと、
よく分からない。
元々【アーサー王物語】自体が、
ドルイド信仰を伴うケルトの伝承"マビノギオン"をベースに作られ、
そこにキリスト教の要素が加味された挙げ句、フランスに輸出され、
そこから逆輸入されて精製されているため、
こういうよく分からない展開・記述は珍しくないのであった。