魔術師。
母はとある国の姫で、父は夢魔だとされている。
身籠もった母がすぐに教会で身を清めたため、
父の不思議な力だけを受け継いだとも言われている。
アーサーの出生、成長にはかなり深く関わっている。
アーサーの父であるところのウーゼルが、
コーンウォール王(公)の妻(イグレイン)に横恋慕した際には、
魔法でウーゼルの姿をコーンウォール王に化けさせている。
(そしてウーゼルは城に忍び込み、イグレインを手籠めにし、アーサーを孕ませる)
コーンウォール王との戦争に勝利したウーゼルは、
イグレインを自分のものにすることに成功する。
その際、マーリンは生まれたばかりのアーサーを譲り受け、
後の王とするためにエクトルに預けている。
アーサーが"王にだけ抜ける剣"を引き抜くのだが、この剣は、
ウーゼル亡き後の王をどうするかと諸侯の間で揉めていた際、いきなり現れている。
そこでマーリンが、「真の王なら、この剣が抜けるはず」と言い出すのだが、
これがそもそもマーリンの仕込みだろう、ともされている。
後にアーサーが抜けたのも、
アーサーを王にして国をまとめようとするマーリンの策である、ともされている。
その後もマーリンは、何かとアーサーに助言を与えたり、手助けをしている。
アーサーに聖剣エクスカリバーを与えるため、湖の精霊の下に導いたり、
その活躍は多岐に渡る。
そんなマーリンであるが、"アーサー王物語"の中では、割りに早めに退場してしまう。
マーリンには、ニュミエという湖の精霊の恋人(弟子)がいたのだが、
そのニュミエに魔法で幽閉(封印)されてしまうのだ。
その後、マーリンもニュミエもアーサーに絡むことはなく、
フェードアウトしていくのであった。