雅人
「ふ〜む……地図で見てもけっこうな広さがあるよな、この柏陽学園ってのは」
 教師として赴任した俺は、来客向けの資料を見ながら、ふむふむと一人で頷いていた。
 広いだけではなく、さすがは名家の子女が数多く通うだけあってか、設備もいろいろと充実している。
雅人
「とはいえ、地図だけだとイマイチ実感というか、細かいところはまでは、さすがに良く分からないよな」
 だいたいの施設の配置は分かるし、その素晴らしさも分かるのだが、写真と実物が違うというのも良くある話。
やはりここは、適当に散策しておいた方が良いだろう。
 どこに何があるかを自分の目で確認しておいた方が、後々いろいろとするためには、何かと都合が良さそうだ。
雅人
「よし、そうと決まれば早速行ってみるか」