香澄
「い、いやっ……! こんなっ……ふざけるのも、いい加減にっ……その手を放しなさい!」
 和服特有の衣擦れの音にあわせ、色白な素肌が灯りの下に晒される。
 これが、日本の美か。制服もいいけど、和服でしか味わえないワビサビっていうか背徳感っていうか、そういうものは確かにある。
雅人
「いいよ……紫藤君」
 畳の上に乱れ、広がった黒髪。
 踝までの真っ白な足袋は、こうするとどこか滑稽で、それがまたいやらしい。
 俺は、股間がばっちり見えるところまで開き、膝から手を放す。
香澄
「やめなさいっ……や、やめて……!」
 よしよし。薬がしっかり浸透している身体では、自分で足を閉じることすら出来ないみたいだ。
 俺は下着の状態を確かめるために、身体を屈め股間に顔を近づける。
 そこに溜め込まれていた熱気が頬を撫で、濃いくらいの女の香りが鼻を刺激してきた。
 もちろん、その出所は明らかだ。
雅人
「やっぱり、濡れてるよ。紫藤君のココ」
香澄
「んぅっ……んっ、ぅぅっ……嘘、嘘ですっ」
 香澄の秘所を包み隠す白い下着には、じんわりと淡い染みが浮かび上がっている。
 染み出た箇所は股間にぺとりとはりつき、秘肉の薄い紅い色が透けて見えた。
雅人
「うん、紫藤君のあそこ、綺麗な色してそう。においも甘くて、ちょっとすっぱくて……いやらしいなあ」
香澄
「う、嘘を言わないで……くださいっ……ぃゃぁっ」
 俺がひと言、何かを言う度に、香澄の股間もぴくんと反応する。間近で見ていると、それがわかった。
雅人
「もしかして、僕の言葉に感じてくれてる?」
香澄
「……そ、そんなわけ……っ」
雅人
「でも、ぐっちょり濡れたパンツの下で、ピンクの割れ目がひくんひくんしてるよ」
香澄
「……ぅ、ぅぅっ……そんな、馬鹿なことっ……」
 香澄の顔が、恥ずかしさで更に真っ赤になる。
 彼女のような潔癖な子にとって、こういったことは侮辱以外の何物でもないらしい。
雅人
「そうは言ってもさ……ほぉら」