「えっ……? なっ、ち、違っ……」


 ハッとなった私は、すべてを遮断するように目と口を閉ざし、頭を振っていた。

 けれども、そうやって外界から逃げれば逃げるほど、私の内なる熱がハッキリと感じ取れてしまった。


「(そんな、馬鹿な……こんな、屈辱的なことを強いられているのに……こんな、こんな……)」


浮浪者C
「ほっほっほ、儂のは濡れるほど美味いのかな?」



「うぐっ、く、くぅぅっ……そんな、わけっ……」


浮浪者C
「そうは言っても、確かに濡れてきておるんじゃがな」

 男が、私の股間を覗き込む。

 袴が捲くられ、下着がいよいよ露わになる。

 そこに、男達の視線が集中する。

 それだけで私の下腹の奥で、何かがドクンと脈打っていた。

浮浪者B
「おいおい、また濡れてきてるよ。大した淫乱だなぁ、ええ、姉ちゃん?」



「ち、違いますっ……私は、私は決してっ……!」


浮浪者A
「そんな事言っても、ホ〜ラ」


 嬉しそうに笑った男が、硬く尖り切った乳首をコリッと挟み潰してくる。

 それだけで頭が痺れ、全身がビクンッと大きく跳ねてしまう。

 それでも私は、懸命に男達を拒絶する言葉を探し出し、叩き付けた。


「わ、私はお前達のような輩に弄られて、それで……そ、それで感じるなど……決して、ありませんからっ」


 その威嚇も、けれどもやはり用をなさなかった。


 それどころか、むしろ男達を喜ばせてしまっていた。

 ネットリした淫らな視線が私の顔に、乳房に、股間にまとわりついてくる。

 それなのに私は、肌を粟立たせてしまっていた。

 嫌悪ではなく、快感、に……。

浮浪者E
「あ、あああっ……こ、こんな、こんなの……す、すご、凄すぎてっ……も、もう!」


 不意に、男の悲鳴のような声が聞こえてきた。

 チラリと目を開けた視界の隅で、男が泣きそうな顔をしていた。

 男は私を見つめながら、必死に自分のモノを握り締め、扱き上げていた。

浮浪者E
「もう、もう出ちゃうよぉ」


浮浪者B
「おいおい、何だ、お前。この状況で自家発電かよ? はっははは、もったいない奴だな」


 男の嘲笑にも、その年若い男は手の動きを止めない。

 その先に来るものを、私は容易に想像できた。

 その映像が思い浮かんだ瞬間、私の身体にゾクゾクッと寒気に身体が震え、鳥肌が立っていく。


「ぃ、ぃや……お願い、止めてください」


浮浪者E
「ご、ごめんっ、でも、でももうっ……!」


 男の手の動きは更に早くなり、ニチャニチャと粘液質の音を響かせる。

 私は必死に後ずさろうとするが、他の男達が私の身体をシッカリと押さえ込んでしまう。

 そうして男達がニヤニヤと笑う中、その瞬間はやって来てしまった。

浮浪者E
「ああああっ、で、出るぅぅっ!!」